自分のアタックアングル、ご存じですか?(トラックマンをより楽しく)
- Taku Ouchi

- 7 日前
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更新日:4 日前
アタックアングルって?
トラックマン(→トラックマンの全貌とそのメリット)は、様々な計測データを提供してくれますが、アタックアングルを正確に測ることができる弾道計測器はトラックマンくらいでしょう。
ゴルフクラブを振り下ろす時、クラブの軌道は弧を描いてボールに近づきます。クラブヘッドの上下の動きは、弧に対して、特定のタイミングで接する線で表すことができます。微分の接線の傾きのようなイメージです。

アタックアングルとは、インパクトの瞬間に、クラブヘッドの中心がどう上下に動いているかを把握する指標であり、角度で示されます。図の場合、マイナス2.5°と表示しておりますが、トラックマンの表現方法として、マイナスは、「上から下」の動きを表し、プラスは「下から上」の動きを表します。よって、マイナス2.5°のアタックアングル、という意味は、「インパクトの瞬間、ボールが最も圧縮された時に、クラブヘッドの中心線が示すスイング弧の接線の傾きが、水平線を基準として、上から下に2.5°傾いている」ということになります。
アタックアングルはスピン量に影響
インパクト時の、クラブヘッドの移動方向(アタックアングル)と、クラブフェイスの向き(ダイナミックロフト)との間の角度のことをスピンロフトと言いますが、クラブフェイスの角度(ダイナミックロフト)が、クラブヘッドの移動方向と全く同じだった場合、スピンはスピンロフト要因では発生しない、ということになります。
ですので、他の条件が同じであれば、アタックアングルのダウンブローの角度がきつければきついほど、スピンロフトが増加し、スピン量が増えるということですね。ただ、ダウンブローに打つ時は、そうでない時と比べて、ダイナミックロフトが下がると思うので、スピン量が結果的にどうなるかはケースバイケースです。
スピン量についての記事はこちらを参考にしてください。
アタックアングル1度の違いで、どう変わる?
もちろん、ヘッドスピードやロフト、打点位置などによって結果は変わりますが、アタックアングルが1〜2度変わるだけでも、
打ち出し角が上下する
スピンロフトが変わり、スピン量が増減する
結果として、キャリーやトータル飛距離が変わる
といった影響が出てきます。「たかが数度」と思われるかもしれませんが、クラブの入射角はそれだけシビアな要素であり、だからこそトラックマンで数字として確認する価値があると言えます。
ドライバーはアッパーブロー、アイアンはダウンブロー
このアタックアングルは非常に重要な指標です。ダウンブローというのは、クラブヘッドの中心がインパクト時に上から下に動いている、マイナスの場合であり、アッパーブローというのは、クラブヘッドの中心がインパクト時に下から上に動いている、プラスの場合のことです。トラックマンによる、番手ごとのプロの平均値は以下のとおりです。

PGAプロはドライバーですらダウンブローですが、アマチュアのヘッドスピードを考えると、LPGAプロの指標を参考にした方が良いかもしれません。基本的には、「ドライバーはアッパーブロー、アイアンはダウンブロー」を指標に練習をすべきでしょう。
しかし、だからといって、アイアンを上から打ち込もう打ち込もうと考え過ぎるのも良くありません。PGAプロのアイアンのダウンブローは上のとおり、マイナス3〜4度近辺ですが、想像してみてください。3度、です。かなり微妙な傾きです。12時00分32.7秒の時の、短針と長針の間の角度が3度です。
これを意図的にやろうとして、極端にダウンブローになれば、スピン量が増加しすぎて、逆にボールは飛ばなくなります。あまり上から叩く、という意識を持たず、ボールを真横から潰す、くらいのイメージでちょうど良いと思います。
意図的にやるのではなく、クラブ軌道が鍵?
では、なぜプロはアイアンで最適なダウンブローで打つことができるのでしょうか。この鍵は、クラブパスにあるのではと思います。インサイドアウトのクラブ軌道が極端だと、ダウンブローで打つことが難しくなると思います。インサイドアウトが強過ぎると、ボールの手前にクラブの最下点が来やすくなり、ダフリやすくなる、つまりダウンブローで打つことが難しくなります。
インサイドアウト軌道が強過ぎる時は、右打ちの場合、右肩が大きく下がってしまっていることが多いはずです。ダウンスイングの時に、左股関節を入れる動きを取り入れると、右肩の位置が維持されやすく、肩が適正に回転して、より良いクラブ軌道に修正されると思います。
一方、トラックマンコンバインにおける、男性アマチュアのドライバーにおけるアタックアングルの平均値は以下のとおりです。
男性アマチュア
スクラッチ以上:マイナス0.9度
ハンディキャップ5:マイナス1.1度
ハンディキャップ10:マイナス1.2度
ハンディキャップ15:マイナス1.8度
ボギーゴルファー:マイナス2.1度
ドライバーは、アッパーブローで打つことが理想ですが、アイアンとは逆に、アマチュアプレーヤーはドライバーをダウンブローで打ちすぎていることが分かります。ボールを当てに行く意識が強いために、左肩が早く開きすぎて、アウトサイドイン軌道が強くなりすぎている可能性があります。ドライバーの場合、ボールの最下点よりも手前を打つイメージで、なるべく肩の開きを抑える努力が必要なのかもしれません。しかしそれを意識し過ぎると、ドライバーでもインサイドアウト軌道が強くなりすぎてしまい、今度はチーピンに悩まされることもあるでしょう。ゴルフは本当に、難しいですね。ですので、アイアンと同様に、ドライバーも極端に考えるのではなく、ティーアップされているのですから、少しだけ、ボールの手前を叩く、くらいのイメージだけで良いのかもしれません。
また、過度なインサイドアウトやアウトサイドイン軌道の裏側には、股関節・胸椎の回旋が制限され、体が硬いことから生じるケースも多いです。ストレッチによって、体の動きがスムースになることで、クラブ軌道やアタックアングルが改善する可能性もあります。
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