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打ち出し角度とスピン量のバランスが大事(トラックマンをより楽しく)

  • 執筆者の写真: Taku Ouchi
    Taku Ouchi
  • 2025年11月20日
  • 読了時間: 9分

更新日:2025年12月2日

打ち出し角度は、飛距離と方向性を決める「弾道の設計図」。トラックマンでダイナミックロフトとスピン量の最適なバランスを見つけ、理想の弾道を手に入れよう。


打ち出し角度は飛距離と高さを決定する重要な要素


トラックマン(トラックマンの全貌とそのメリットは、様々な計測データを提供してくれます。そのなかでも、打ち出し角度は、飛距離と高さを決定する重要な要素です。打ち出し角度とは、ボールが水平線に対して離陸する角度のことです。これは当然、ダイナミックロフト(インパクト時の、ボールとの接地面におけるクラブフェイスのロフト量)と高い相関関係にあります。


打ち出し角度は、クラブの動く方向(アタックアングル)と、フェイスの向き(ダイナミックロフト)によって決定されます。この2つの数字が同じ場合、ボールは同じ方向に打ち出されますが、現実的には考えづらいですね。


なぜ「スピン量」とのバランスが重要なのか?


打ち出し角度が高ければ高いほど良い、というわけではありません。例えば、打ち出し角度が高くてもスピン量が多すぎると「吹け上がる」弱い球になり、逆にスピン量が少なすぎるとキャリーが不足してすぐに落ちてしまいます。

飛距離を最大化するための「黄金比」は、ヘッドスピードによって異なりますが、一般的に「適切な打ち出し角度」と「適正なスピン量」の組み合わせを見つけることが、ドライバーショットにおける最大の鍵となります。


ドライバーの場合、ダイナミックロフト4:アタックアングル1の割合で打ち出し角度が決まる


ドライバーの場合、アタックアングルよりも、ダイナミックロフトの方が、4倍、打ち出し角度に影響します。例えば、ダイナミックロフトが14度、アタックアングルがマイナス1度(ダウンブロー)であった場合、ダイナミックロフトとアタックアングルの差は15度です。4倍影響するということは、15度/(4+1)=3度、打ち出し角度はダイナミックロフトよりも小さくなるということで、この場合、打ち出し角度は12度となります。


つまり、打ち出し角度の80%を決定づけるのがダイナミックロフトです。「ボールを上げるためには打ち込め(=ダウンブローにすれば、アタックアングルのマイナス幅を大きくすればボールが上がる)」というのは嘘でして、ボールを本当に上げたければ、アタックアングルではなく、ダイナミックロフトに注目すべきです。


ドライバーの場合、ダイナミックロフトが80%、打ち出し角度を決定する
打ち出し角度

ダイナミックロフト(動的ロフト)は、クラブとボールが最も圧縮された瞬間における、この接触中心面におけるクラブフェースの垂直角度を指しています。つまり、インパクト時のクラブフェイスのロフト量であり、これは、購入したゴルフクラブのスタティックロフト(静的ロフト)とは異なります。ダイナミックロフトは、プレーヤーがクラブをどのように振るか、アタックアングル、シャフトのしなり、クラブパスに対してフェイスがオープンか、クローズか、ボールがクラブフェースのどこに当たるか(特にドライバー)といった要素によって変化します。


打点と「ギア効果」を知っておこう


特にドライバーでは、フェースのどこに当たるか(打点)がダイナミックロフトとスピン量に劇的な影響を与えます。これを「ギア効果」と呼びます。

  • フェース上部(トゥ寄り・ヒール寄り含む)で打つ:

    • ダイナミックロフトが増え(打ち出しが高くなる)、スピン量が減ります

    • 「高打ち出し・低スピン」になりやすく、飛距離アップの鍵となります。(最近のドライバーはここがスイートスポットになっていることが多いです)

  • フェース下部で打つ:

    • ダイナミックロフトが減り(打ち出しが低くなる)、スピン量が増えます。

    • 「低打ち出し・高スピン」になり、吹け上がって飛ばない原因になります。

トラックマンで打点を確認し、「少し上」で捉える技術を磨くことも、理想的な弾道への近道です。


ドライバーの理想的な打ち出し角度は、ヘッドスピードによって変わる


ドライバーを色々試し打ちして、自分にとって、このドライバーは合っているのか、気になることは多いと思います。見るべきポイントの一つとして、ご自身のヘッドスピード(クラブスピード)によって、キャリーを最大化する打ち出し角度とスピン量は違ってくるということです。


理想的な打ち出し角度はヘッドスピードによって変わる
ドライバーの理想的な打ち出し角度はヘッドスピードによって異なる

上の図は、ドライバーのアタックアングルを0度とした場合の、ヘッドスピードごとのキャリーが最大化する打ち出し角度とスピン量をプロットしたものです。この図でみると、男性アマチュアの平均ヘッドスピード、40m/sのところをみると、理想的な打ち出し角度は約14度、スピン量は2800(RPM)弱となっています。この場合に、キャリーが最大化されますよ、ということです。


アタックアングルはこの前提では0度ですから、この場合の理想のキャリーを生み出すダイナミックロフトは17.5度、ということになりますね。以外に、大きいと思いませんか?


→ キャリーについての詳細はこちら


アイアンの場合、ダイナミックロフト3:アタックアングル1の割合で打ち出し角度が決まる


アイアンの場合、平均すると、アタックアングルよりも、ダイナミックロフトの方が、3倍、打ち出し角度に影響します。ロフト角が増加するごとに、ダイナミックロフトの影響は小さくなります。


そして、クラブ、ボールの種類や、摩擦係数もこの比率に少し影響してきます。


ボールは必ず、ダイナミックロフトとアタックアングルの間に打ち出されます。ですので、常に、ダイナミックロフトよりも少し小さい値となります。


アイアンは「適正なスピン量」でグリーンに止める


ドライバーは飛距離が最優先ですが、アイアンは「狙った距離に止める」ことが目的です。そのため、打ち出し角度だけでなく、番手に応じた「適正なスピン量」を確保することが不可欠です。

一般的に、番手×1000回転(例:7番アイアンなら約7000rpm)が目安と言われます。最近の飛び系アイアンは低スピンになりがちですが、トラックマンで計測し、十分な高さとスピン量が得られているかを確認しましょう。


ツアープロとアマチュアゴルファーの打ち出し角度の平均値


PGAツアープロ

ドライバー:10.4度

6番アイアン:14.0度


LPGAツアープロ

ドライバー:12.6度

6番アイアン:16.7度


男性アマチュア(ドライバー)

スクラッチ以上:11.2度

ハンディキャップ5:11.2度

ハンディキャップ10:11.9度

ハンディキャップ15(平均的ゴルファー):12.6度

ボギーゴルファー:12.1度


女性アマチュア(ドライバー)

スクラッチ以上:12.7度

ハンディキャップ5:12.0度

ハンディキャップ10:12.4度

ハンディキャップ15(平均的ゴルファー):13.6度


ダイナミックロフトを決定する要素は様々


では、打ち出し角度に大きな影響を与える、ダイナミックロフトを決定する要素はなんでしょうか。


・静的ロフト(クラブそのもののロフト量)

・スイング弧のどこでインパクトポイントを迎えるのか

・腕とシャフトの角度(ゴルファーの立ち位置)

・シャフトのしなり

・インパクトポイント


などです。フェイスにカーブがあるドライバーなどは、インパクトポイントが上だと、ダイナミックロフトは大きくなりますし、下だと小さくなります。


ゴルフ上級者は、過度に大きいダイナミックロフトでショットを打つことはほとんどありません。インパクトに向けて、基本的にはクラブフェースのロフトが立っていくと、ボールを強く「潰して」打つことができるようになります。特にこの意識は、ドライバーよりもアイアンで必要になってきます。


PGAツアープロの、6番アイアンでのダイナミックロフトの平均値はトラックマンによると20.2度です。静的ロフト(クラブそのもののロフト量)に比べ、4度〜5度程度立ってボールをヒットしていることになります。LPGAツアープロであれば、6番アイアンでのダイナミックロフトの平均は23.6度となっており、クラブの立ち方はやや小さいですが、いずれにせよ、静的ロフトよりもクラブを立てて(=ハンドファーストに)ボールを打つ必要あります。


どうすればうまくできるか、は練習を繰り返すしかないわけですが、考え方としては、手先で打ち込んで、ハンドファーストにしようとするわけではなく、下半身からしっかり飛球線方向に体が移動する意識(リセンタリング。バックスイングを完了する前に、骨盤がアドレスのポジション、つまり左方向へ戻ってくること)が必要だと思います。


打ち出し角度の調整はシンプルに考えよう


風がフォロー、しかし、自分の飛距離だと、丁度良いところにバンカーがあって、そこはなんとか超えたい、という時、つまりボールを高く打ち出して、風に乗せてキャリーでバンカーを超えたい時、皆様はどうするでしょうか?


このダイナミックロフトを上げるために、ティーは少し高くして、ボールを少し左に置いて、スイング弧の最下点を少し超えたあたりでインパクトするように意識すると、高い打ち出し角度のボールが出やすいと思います。


では逆に風はアゲンストで、左右が狭く、なるべく低い球を打ちたい時、どうするでしょうか?先ほど述べたように、アタックアングルは、さほど打ち出し角度に影響を与えませんので、よく言われるような、打ち込んでアタックアングルを大きくダウンブローにする意識は必要ありませんね。ボールを上げるにはダウンブローで打てというのは誤解です。


ですので、先ほどの、ボールを高く上げたい時と逆に、ティーを低くして、ボールを少し右に置いて、やや短くドライバーをグリップして打つと、うまくいきやすいですし、ボールを右におけば、意識せずとも、アタックアングルはダウンブロー気味に変化すると思いますので、低い球を打ち出しやすくなるでしょう。


打ち出し角度をコントロールできる能力は、ゲーム全体の上達やクリエイティブなイメージ作りにおいて、非常に重要な要素です。


トラックマンで「自分だけの最適解」を見つけよう


打ち出し角度とスピン量の関係は非常に奥深く、ヘッドスピード、使用クラブ、ボール、そしてスイングタイプによって「正解」は一人ひとり異なります。

「自分のスイングだと、どのくらいの打ち出し角度とスピン量が一番飛ぶのか?」 「アイアンでグリーンに止めるには、あとどのくらいスピンが必要か?」

これらを感覚ではなく、トラックマンの正確な数値で把握することが、上達への最短ルートです。


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