ドライバーの理想的なスピン量は?トラックマンデータから見る適正値と改善方法(トラックマンをより楽しく)
- Taku Ouchi

- 2025年11月17日
- 読了時間: 7分
更新日:2025年12月3日
「飛距離が伸びない」原因はパワー不足ではありません。トラックマンデータが教える、ドライバーの飛距離を最大化する「適正スピン量」の正体と改善策
スピン量の多いゴルファー、少ないゴルファー
トラックマン(→トラックマンの全貌とそのメリット)は、様々な計測データを提供してくれますが、そのなかでも、スピン量は非常に重要な要素です。スピン量が多いゴルファーと、少ないゴルファーがいますが、どこからこの違いが生まれるでしょうか?色々なクラブを打ち比べても、差が出てきますよね。なぜでしょうか。スピン量に影響する項目は色々ありますが、そもそものクラブやボールの違い、摩擦、そしてインパクトの位置など。しかし、一番重要な要素は、「ヘッドスピード(クラブスピード)」と「スピンロフト」です。
スピンロフトって何?
クラブフェイスの角度(ダイナミックロフト)が、クラブヘッドの移動方向と全く同じだった場合、スピンはスピンロフト要因では発生しない、ということになります。
写真は、Precise Golf Lab新宿御苑前で見ることができるトラックマンのモニターですが、7番アイアンで打った時の、左上の図に、「スピンロフト29.4度」との表示があります。これは、同じ場所に見えているダイナミックロフト(28.4度とあります。これは、インパクト時の、ボールとの設置面におけるクラブフェイスのロフト量。地平線基準)と、アタックアングル(マイナス0.2度となっています。これは、インパクト時のクラブヘッド中心の上下方向の動き)の差に近くなります。
この場合ですと、ダイナミックロフトは28.4度、アタックアングルはマイナス0.8度(ダウンブローに打っているということ)、よって、スピンロフトは28.4度-(マイナス0.8度)=29.2度に近い、29.4度という表示になっています。
微妙に計算と違うのは、厳密には、クラブパスとフェイスアングルも関わる三次元の角度であるためです。ただ、基本的には大体、ダイナミックロフトとアタックアングルの差、と見て良いでしょう。
ですので、他の条件が同じであれば、アタックアングルのダウンブローの角度がきつければきついほど、スピンロフトが増加し、スピン量が増えるということですね。ただ、ダウンブローに打つ時は、そうでない時と比べて、ダイナミックロフトが下がると思うので、スピン量が結果的にどうなるかはケースバイケースです。

他の条件が同じであれば、スピンロフトが大きいほど、スピン量も増加します。したがって、スピンロフトを制御することが、スピン量を管理する鍵となります。また、その他の条件が同じであれば、スピンロフトが大きいほどミート率は低下します。要するに、パワーが推進力(=ボールスピード)にいくよりも、スピン量に使われるということですね。
適切なスピン量は、当然プレーヤーによっても、持つクラブによっても変わってきます。アプローチショットの場合は、スピン量を増やしたいですよね。一方、ドライバーは、飛距離を飛ばすために、スピン量を減らしたい、ということになります。ただし、スピン量を減らし過ぎると、ボールが「ドロップ」してしまうため、これもまた飛距離にとってはマイナスです。ドライバーであれば、適正なスピン量は2,400RPM~2,900RPM程度と言われています。
下の図は、トラックマンによる、ドライバーのヘッドスピード(クラブスピード)ごとの、スピンロフトとスピン量の関係です。ヘッドスピードが速いと、そもそもスピン量が増加することがわかります。そして、横軸のスピンロフトが増えれば増えるほど、縦軸のスピン量が増えるということです。

そして、今度は、スピンロフトを固定させた時の、クラブスピードごとのスピン量をみてみましょう。下の図です。スピンロフトが15度の時の、最適なスピン量を生み出すクラブスピードがどのくらいかがわかります。ドライバーの最適スピン量は2,400RPM~2,900RPM(1分間の回転数)くらいですから、スピンロフトが15度のとき(灰色の線)、最適クラブスピードは35m/s〜42m/sくらいでしょうか。
クラブスピード(ヘッドスピード)が42m/sくらいであれば、2,400RPM〜2,900RPMくらいの最適なスピン量を生み出す最適なスピンロフトは13度〜15度くらいでしょうか。

スピン量の計算式
スピン量は、ヘッドの形によっても変わります。つまり
ドライバーのスピン量の計算式は、
スピン量(RPM)=4.7✖️クラブスピード(m/s)✖️スピンロフト(度)
アイアンのスピン量の計算式は、
スピン量(RPM)=6.5✖️クラブスピード(m/s)✖️スピンロフト(度)
となります。アイアンの方が、その形状から、スピンがかかりやすい、ということですね。
しかしこれはあくまでも平均値であり、クラブやボールによっても変わります。
プロですと、アイアンの適正スピン量は1000✖️番手、7番アイアンなら1000✖️7=7,000回転と言われていますが、ある程度クラブスピードがないと、アマチュアには難しいかもしれません。
インパクトの位置によってもスピン量は変化する
また、特にドライバーの場合は、インパクトの場所によってもスピン量は変化します。インパクト位置が上の場合、1,000RPMほどスピン量が減少します。下の場合、1,000RPMほどスピン量が増加します。
ドライバーほど差はないですが、ウェッジでも同じように、フェイスの上部にあたればスピン量は減少します。ウェッジは低スピンにする理由はあまりないですから、意識としてはフェイスの下にあてて、スピンをより強くする意識が良いのではないでしょうか。
また、クラブとボールの摩擦の違いでも、スピン量が変化します。芝がフェース面に噛むとフライヤーを起こして飛距離が出過ぎる場合がありますね。
ただ基本的には、クラブスピード(ヘッドスピード)と、スピンロフトが、スピン量を変化させる大きな要因です。そして、スピン量を安定して、飛距離を安定して伸ばすためには、スピンロフトが非常に重要ということですね。アマチュアの場合、ドライバーのスピンロフトは、プロに比べ大きくなりがちです。でも、クラブスピード(ヘッドスピード)が違いますから、ある程度は仕方のないことです。自分のクラブスピードで、最適なスピン量をもたらすスピンロフトがどのくらいか、把握することはとても大事だと思います。
トラックマン4では、ドライバーを打つと、インパクトの位置、スピンロフトなど重要なデータは画像で視覚的に見ることも可能です。

なぜあなたのスピン量は増えすぎてしまうのか?(吹き上がり・ランが出ない原因)
アマチュアゴルファーの悩みで最も多いのが「スピン量が多すぎてボールが吹き上がり、飛距離が出ない」ケースです。計算式やスピンロフトの理論から、主な原因は以下の3つに絞られます。
打点がフェースの下部に当たっている(重要)
「ギア効果」により、フェースの下側(リーディングエッジ寄り)で打つと、スピン量は劇的に増加します。逆に、フェースの上側で打つとスピンは減ります。「低スピンで飛ばしたい」なら、フェースの真ん中より少し上(有効打点距離の上部)で捉える技術が必要です。
ダウンブローがきつすぎる(入射角の問題)
ドライバーでアイアンのように打ち込んでしまう(鋭角なダウンブロー)と、スピンロフトが大きくなり、スピン量が増大します。ドライバーで適正スピン(2,000〜2,500rpm前後)を目指すなら、アッパーブロー(緩やかなカチ上げ軌道)でインパクトし、スピンロフトを減らすことが物理的な正解です。
道具(ギア)とのミスマッチ
スイングを変えるのが難しい場合、道具で補うのも賢い選択です。「低重心のドライバー」や「ロースピン系のボール」に変えるだけで、同じスイングでも数百回転〜1,000回転ほどスピンが減ることがあります。
また、逆にスピンが少なすぎて「ドロップ」してしまう人も多いと思います。
最近の「低スピンヘッド」を使っているパワーヒッターに多いのがこの現象です。スピンが少なすぎると、ボールが揚力を得られず、途中で失速して落ちてしまいます(ドロップ)。 この場合は、「ロフト角を増やす(カチャカチャ機能で調整)」か、「打点を少し下げる(ティーを低くする)」ことで、適正なスピン量を確保し、キャリーを伸ばすことができます。
Precise Golf Lab 新宿御苑前店では、最新のトラックマン4、傾斜プレート付SDRを利用して完全個室で練習することが可能です。また、優秀なトレーナーによるパートナーストレッチも通い放題プランがあります。そして、レッスンオブザイヤーにも輝いた、永井延宏プロによる、トラックマンを使用した個人レッスンも受講可能です。
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