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スピン軸の傾きがボールの曲がり方を決定する(トラックマンをより楽しく)

  • 執筆者の写真: Taku Ouchi
    Taku Ouchi
  • 11月7日
  • 読了時間: 5分

更新日:4 日前

スピン軸の理解が重要


数多くのゴルフシミュレーターは、「サイドスピン量」という表現を使って、ボールのフック、スライス量を表現しています。しかし、物理現象として、サイドスピンなるものは、存在しません。科学的なトラックマンには、サイドスピンという計測データは存在せず、代わりに、スピン軸、というものが計測されます。→トラックマンの全貌とそのメリット


スピン軸は、ショットにおけるカーブの量を表しています。クラブの動く方向、フェイスの向き、そしてインパクトの位置はすべて、このスピン軸に影響します。写真では、スピン軸はプラス0.7度、ほんの少し、右に傾いているということになります。


スピン軸とは

スピン軸は、飛行機の羽に例えると分かりやすいと思います。羽が地面に水平だと、飛行機はまっすぐ飛びます。しかし、スピン軸、すなわち、羽の傾きが大きいほど、カーブが大きくなります。羽が右に傾いていれば、ボールは右に曲がります。


スピン軸もスピン量も、風の影響は受けません


右に傾けば右にボールは曲がる

このスピン軸は、インパクト時に決定され、ボールの飛行中を通じて不変です。風にも影響されません。これはスピン量も同等です。クラブとボールが接触している数ミリ秒の間に、フェイストゥパスの程度、ヘッドスピード、スピンロフトなどから「最初の回転」が決まるためです。


傾きは、地平線を基準に計測され、度数で表されています。マイナス2度から、プラス2度の範囲であれば、おおよそ直進するショットと考えられます。


前回のブログでお伝えしたとおり、トラックマンの表現において、マイナスは左、プラスは右、を表します。ですので、右利きゴルファーの場合、大きな負のスピン軸はフック、大きな正のスピン軸はスライス、小さな負のスピン軸はドロー、小さな正のスピン軸はフェードと表現できます。


このスピン軸の傾きは、フェイストゥパスの程度であったり、クラブフェイスのどこでボールを打っているかによって影響されます。


フェイストゥパスが大きくなるほどスピン軸は傾く


フェイストゥパスが正の数字、つまり、クラブパスに対してフェイスが右を向いている場合、スピン軸は正の数字となり、ボールは右に曲がります。逆に、フェイストゥパスが負の数字、つまり、クラブパスに対してフェイスが左を向いている場合、スピン軸は負の数字となり、ボールは左に曲がります。


スピンロフトもスピン軸に影響


もう1点、追加すると、近似値として時々採用される数式が、


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というものです。この数式をみると、フェイストゥパスが大きければ大きいほど、スピン軸の傾きが大きくなり、曲がりやすくなることがわかります。そして、スピンロフトが小さければ小さいほど、スピン軸の傾きが大きくなります。


ドライバーと、ウェッジとを比べると、ドライバーのスピンロフトは小さいですよね。アッパーブローで打てばなおさらです。ですので、ドライバーは、わずかなフェイストゥパスの差であっても、曲がりやすいんですね。


どこにボールが当たったのかもスピン軸に影響


しかし、フェイストゥパスの数字が正の数字であるにも関わらず、スピン軸が負の数字の場合、クラブヘッドの重心からつま先側でボールを打ったということが判断できます。


インパクト位置がクラブの中心から外側にずれると、フェイスがオープンになります。そして、クラブの重心は、クラブフェイスより後ろに存在することから、クラブとボールのギア効果が生じます。その結果、スピン軸の傾きが生じるわけです。


クラブの重心が後ろに行けば行くほど、このスピン軸の傾きは大きくなります。


また、ドライバーのクラブフェイス面はカーブがかかっています。このカーブは、インパクトが中心からずれると、フェイスアングルを変化させます。これにより、フェイストゥパスと、打ち出し方向が変化します。本来、トウ側でボールを打てば、フェイスのカーブが明らかにオープンのフェイストゥパスを生み出すはずです。これはスライスの要素です。しかし、ギア効果によって生じるスピン軸の傾きのほうが、フェイストゥパスで生じたスピン軸の傾きよりも優先されます。これらの効果を合計すると、トゥ側でボールを打った場合、スピン軸はフックの傾きになります。この時、フェイスのカーブにより、フェイスアングルは右方向を向いているため、ボールは右方向に打ち出されます。ですので、このショット(トゥ側でボールを打った場合)はターゲットライン近くに着地することになります。


アイアンの場合、クラブの重心は、クラブフェイスの近くにありますから、上記のようなギア効果は小さくなります。


ドライバーのスピン軸の傾きは1桁台に抑えたい


150ヤードのショットにおいて、マイナス2度〜プラス2度の範囲であれば、2ヤード程度の左右の曲がり幅となります。一方、スピン軸が10度くらいになると、11ヤードの曲がり幅となります。


200ヤードのショットの場合、マイナス2度〜プラス2度の範囲であれば、3ヤード程度の曲がり幅、しかし、10度の傾きは、15ヤード程度の曲がり幅となります。飛べば飛ぶほど、曲がり幅が大きくなるわけです。ですので、なるべく、ドライバーでも、スピン軸は1桁台で

おさめたいところですね。


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