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シミュレーションゴルフは練習にならない?【ゴルフシミュレーターの精度が鍵】

  • 執筆者の写真: Taku Ouchi
    Taku Ouchi
  • 11月13日
  • 読了時間: 11分

更新日:4 日前

シミュレーションゴルフは本当に練習にならないのか?


シミュレーションゴルフは、ボールの飛距離や軌道、角度をセンサーや高精度カメラなどで測定し、その弾道をコンピュータで解析する技術に基づいています。これにより、プレイヤーはリアルなゴルフ体験を模倣することができますが、外の打ちっぱなし練習場とは違って、自分が打った弾道を直接最後まで目で確認することができないため、近年、特に東京など都会で増加しているシミュレーションゴルフについて疑問を持つ方はまだ多いのが現状です。


しかしながら、外の打ちっぱなし練習場で打つボールは、傷がついていたり、耐久性があるレンジボールを使用することも多く、実際に打った弾道を目視で確認することができるものの、本番のゴルフコースと違った弾道になることも多いです。


ゴルファーの皆様も、こんな経験はないでしょうか?朝、ゴルフコースにある練習場で、古いボールで打った時と、練習後、実際にゴルフコースで打った弾道が全然違うと感じたことは?古いボールでは捕まらなく、弾道がスライスボールになっていたとしても、本番で良いコースボールを使うと、しっかりボールが捕まる(捕まりすぎてしまった)、など。


ですので、弾道を最後まで目視できたとしても、そこにあまり意味がない可能性があります。しかし、シミュレーションゴルフであれば、実際に本番で使うコースボールを使用することができます(ゴルフシミュレーターによっては、使えないこともありますが)。コースボールを使って、スクリーン上に映し出される軌道の方が、より本番での弾道に近く、正しく上達することができるでしょう。


また、シミュレーションゴルフは、実際のコースとは異なる要素が多いため、練習の効果に疑問を持つ人もいます。リアルなコースでは、地形や風の影響を受けるため、これらを体感できないシミュレーション設置店舗では、実戦での適応力が養われにくいです。


しかし、現在、シミュレーションゴルフは進化しており、傾斜プレートが動き、実際の地形と同じような環境で練習することができるサービスを提供するゴルフシミュレーターも増えてきております。傾斜で練習することは、外の打ちっぱなし練習場ではほぼ不可能でしょう。確かに、天然芝と人工芝の違いは如何ともし難いですが、少なくとも、外の打ちっぱなし練習場よりはより実践的に練習することがシミュレーションゴルフだと可能になることもあります。実際のゴルフ場の形状に合わせて、下のプレートが動きます。また、練習モードでは、苦手な傾斜に固定して、何球も練習することが可能となります。


傾斜での練習も可能なゴルフシミュレーターも

また、風などの気候条件も、最新の弾道計測器であるトラックマンなどは、風速、風向きなどを調整して、練習することが可能です。自分がどの程度、風の影響を受けるのか、具体的な数字のもとで、確認しながら練習することは、むしろシミュレーションゴルフに行かないと、できないこととも言えるでしょう。


トーナメントに参加するプロゴルファーの方々が、本番の気象条件、風速、風向をセッティングして、トラックマンを使って練習することも多いとのことです。


しかし、大前提として、機械の精度は非常に重要です。ある程度ゴルフの経験を積んでいくと、自分が感じる打感で、ボールの軌道はある程度判断することができると思います。その自分の感覚と、ゴルフシミュレーターが出した数値、弾道があまりに乖離している場合、「本当に正しいのか」と疑問を感じ、練習する意味がないと思ってしまうでしょう。私も実際、以前通っていたインドアゴルフ練習場の、ゴルフシミュレーターの精度が悪く、また、メンテナンスもあまりなされていないため、ボールが黒く汚れ、ますます精度が悪くなっていってました。こうなると、全く練習する意味はありません。


数多くあるインドアゴルフ練習場を比較検討される場合、ゴルフシミュレーターの機械の質とメンテナンスがすごく大事になります。機械の質が悪ければ、シミュレーションゴルフは練習になりません。様々な機械で、実際に打ってみて、そしてその店のゴルフシミュレーターや弾道計測器がしっかりメンテナンスされているところを選ぶべきでしょう。


シミュレーションゴルフを、「料金が安い」だけで選んでしまうと、そこでの練習は意味がないどころか、むしろマイナスになることもあり得るので、ご注意ください。


シミュレーションゴルフのメリットとデメリット


改めて、シミュレーションゴルフのメリットどデメリットをまとめますと、


・メリット①:自分の打った弾道のボールデータやスイングデータに加え、ゴルフスイング動画を様々な方向から見ることが可能


シミュレーションゴルフの最大のメリットは、自分が打った弾道のボールデータ(ボールスピード、ミート率、左右打出角、打出角、スピン量、スピン軸等)や、クラブデータ(クラブスピード、クラブパス、スイングプレーン、フェイスアングル、フェイストゥパス、アタックアングル等)を1球ごとに見ることができることです。当然機械によって、データの範囲は大きく違いますが、どのゴルフシミュレーターでも、ある程度はこういったデータを確認することが可能です。自分のパフォーマンスを客観的に把握し、改善に役立てることも可能です。ただし、ある程度は、ご自身で、飛球法則などを学んでいただく必要はあります。



弾道計測器は様々なボールデータ、クラブデータを取得可能
トラックマン

また、スイング動画とも併せて保存しておけば、より具体的な練習プランを立てることができ、効率的にスイングを改善することが実現できるでしょう。


外の打ちっぱなし練習場でも、こういった計測器が搭載されているところが増えていますが、データ量はやはりインドアゴルフ練習場よりは少ないですし、スイング動画も、正面と後方の両方から、スローで動画を見ることは難しいでしょう。最近では、例えばトラックマン4などは、スイング動画を撮影後、自動的に、シャフトラインやショルダーライン、頭や肩、腰の動きなどをAIが判別して示してくれる機能も出ています。


ゴルフ初心者から上級者まで、自分のゴルフスイングを分析し、課題に合わせて有意義に練習することができると思います。レッスンの内容も格段に科学的になります。


スイング動画に自動でラインが引かれる機械も
正面、後方からのスイング動画でチェックが可能

・メリット②:天候に左右されず、時間を気にせず集中して利用することができる


シミュレーションゴルフの2番目のメリットは、室内で練習することができるため、雨、強風、猛暑等、悪天候の影響を受けず、空調が整備された空間で練習することが可能になることです。よって、毎日でも、継続して練習することができます。また、多くのシミュレーションゴルフが搭載されているインドアゴルフ練習場では、無人予約システムを導入しているところが多く、人が働くことが難しい早朝や夜間でも利用可能なため、個々人のライフスタイルに合わせて柔軟に練習することが可能になります。なかには、24時間営業している店舗もあります(しかしその場合無人店舗になることが多いため、機械トラブルに対応できないリスクもあります)。


そして、店によっては、完全個室の空間で練習することも可能です。これは快適であるだけでなく、「自分に本当に必要な練習を黙々と行うことができる」というメリットがあります。外の打ちっぱなしで、隣に色々な人が行き来する場所で、例えば、まだうまくいってない片手打ちの練習をするとか、色々なゴルフ器具を使って練習するとか、気恥ずかしくなってしまうことがあるでしょう。そうして、自分の得意なクラブや、自分が気持ちよくなるドライバーを振り回すだけの練習に終わってしまいます。でも、完全個室の空間であれば、他人の目を気にすることはありません。自分が必要な練習をじっくり集中して行うことが完全個室の魅力です。


しかし、一方で、部屋の広さが充分ではない、また、天井高が低く、圧迫感があるところだと、どうしてもスイングが窮屈になってしまったり、悪い癖が固まってしまうこともありますので、その点は留意が必要です。また、部屋の設計に問題があるために、ゴルフボールが大きく跳ね返ってしまって、毎回体に当たりそうになるようなところもあります。実際に体験して、確認することが大事でしょう。


完全個室で練習
快適な完全個室で練習可能

メリット③:自分のクラブ番手ごとの飛距離を正確に把握することができる


外の打ちっぱなしで、レンジボールで練習をしていると、なかなか、実際のラウンドにおける、自分の番手ごとの飛距離は把握しづらいと思います。しかし、シミュレーションゴルフを使って練習をすれば、自分の番手ごとのキャリー(ショットしたボールが空中を

飛んでいる距離のこと。転がる距離は入らない)を正確に測ることが可能となり、池越えするまでの距離、グリーンエッジまでの距離などを測ることで、最適な番手を本番で選ぶことが可能となります。


また、違う観点での重要な点があります。クラブスピードの値をみると、平均的な男性アマチュアゴルファーと、LPGA選手は、ドライバーで同じくらいキャリーできるレベルですが、実際には、LPGA選手の方が、20ヤードほど距離が長いというデータがあります。それぞれのゴルファーの飛距離を最大化するためには、最適な打ち出し角度や、スピン量が重要になるわけで、自分のスイングスピードと、ゴルフシミュレーターで計測されたキャリーをみることで、新たな練習課題も見えてきます。


デメリット①:コースの地形や状況を再現しにくい


一方で、シミュレーションゴルフといいますか、外の打ちっぱなし練習場も含めてのデメリットは、実際のゴルフコースの地形や、天候条件を再現しにくい、という点があります。一番大きな違いは、「人工芝か、天然芝か」というところです。人工芝だと、クラブが滑ってくれるため、本当なら大きくダフっていたとしても、クラブが滑って、むしろナイスショットになってしまうことがあります。基本的に、アイアンはダウンブロー(クラブが上から下に向かう過程でボールに当てること)で打つことが望ましいため、ボールの位置よりも、ゴルフクラブの最下点が飛球線方向にあることが重要です。つまり、スイング弧の最下点が、インパクトの後になる、ということです。しかし、トラックマンを利用すれば、スイング弧の最下点の位置を示してくれるため、ナイスショットだったとしても、「これはダメなショットだね」と理解することが可能です。


地形についても、実際のゴルフコースは、ティーグラウンドですら、傾斜がある場合も出てきますので、練習場のようなフラットな場所でいくら上手く打ってもしょうがないじゃないか、というデメリットはあります。確かに、傾斜での打ち方は、フラットな場所の打ち方とは変わってくるので、ある程度傾斜の経験がないとスコアは上がりづらいと思います。ただ、上述したように、最近のゴルフシミュレーターは、傾斜で練習することができる機種もありますので、ある程度、このデメリットを補完することは可能です。しかし、バンカーの練習は、ゴルフシミュレーターでは、なかなか難しいかもしれませんね。


デメリット②:打ちたい方向にまっすぐ構えることが疎かになりがち


インドアゴルフ練習場で、ゴルフシミュレーターを利用する場合、部屋のなかで練習するため、「打ちたい方向にまっすぐ構える」ことを疎かにしてしまうことが多いです。ですので、インドアゴルフ練習場で、うまく打つことができていたとしても、いざ、ゴルフコースに行くと、全然違う方向にまっすぐ打ってしまう、ということが良くあります。自分が本当に、打ちたい方向に打ち出すためのアドレスができているかは、実際の弾道を見て確認する方がやりやすく、このあたりは、インドアゴルフで練習する時のデメリットと言えると思います。私は、練習は100%、インドアゴルフ練習場で行っているため、実際のゴルフコースでラウンドする前の練習では、必ず、打ちたい方向がずれていないか、アドレスを中心に確認しています。


まとめ:シミュレーションゴルフの活用法


シミュレーションゴルフを効果的に活用するためには、上記のような特性(メリット、デメリット)を理解することが重要です。また、ゴルフシミュレーターによっても、性能の差、グラフィックの綺麗さ、ボールを打ってからの反応速度、等々が違ってきますので、色々なゴルフシミュレーターを体験してみて、ご自身に合うものを選ぶことが重要でしょう。


店によって違いますが、シミュレーションゴルフを、ビジターで楽しむことが可能なところも多くあります。当店も、90分1回5,500円で、トラックマン、SDR双方ともに利用することが可能です。ご自身の近所にあるシミュレーションゴルフ練習場を、まずはビジターで回ってみることも可能であれば、じっくり検討することも可能ですね。


また、上述したようなデメリットがあることも理解しながら、再現が難しい環境をどうやって補完するのかの工夫は必要ですし、自分のスイングを録画し、「ボールデータをよりよく改善するには、自分の身体の動きを実際にどう変えていくべきか」を学ぶことも必要です。これは、優秀なティーチングプロに指導してもらうことも選択肢の1つになってくるでしょう。


Precise Golf Lab 新宿御苑前店では、最新のトラックマン4、傾斜プレート付SDRを利用して完全個室で練習することが可能です。また、優秀なトレーナーによるパートナーストレッチも通い放題プランがあります。そして、レッスンオブザイヤーにも輝いた、永井延宏プロによる、トラックマンを使用した個人レッスンも受講可能です。


ご興味を持たれた方は、是非ゴルフ&ストレッチ無料体験にお越しください。トラックマンのデータの見方、活用方法などは、Trackman Certified Professional Level2 を取得しているオーナーの大内が体験時も、入会後も、常に無料で説明させていただきます。

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